ゴッドねえちゃん「和田アキ子」の叔父さんは「ミナミの帝王」のモデル?
水の都の大阪はミナミ。
逃げる債権者がいるなら、地の果てまで取り立てる「ミナミの帝王」萬田銀次郎。
主人公の萬田銀次郎が経営する萬田金融を舞台にして、金貸しにまつわる群像劇を描いたVシネマの名作「難波金融伝・ミナミの帝王」
「腎臓は2つありまんねん。1つでも人間は生きられます。」「萬田銀行は、地獄の底まで取り立てに行きまっせ!」というどぎついセリフを売り物に10日毎に1割の利子のいわゆるトイチ闇金融の世界を大阪ミナミを舞台に映画化した作品です。
この主人公の「萬田銀治郎」は、「ワシ等ゼニ貸しのプロでっせ。もともと法の外に生きてる者にとって法律は関係おまへん!」という取り立てをするけど「法律ゆうんは弱いもんの味方やない、知っとるもんの味方するんや」という名セリフも吐きます。 法律をかいくぐって金融業をやっているだけあります。
法律を知らない者は、バカを見るとでもいっているのでしょうか。
作品の中では、民法をはじめとする法律問題の解説や民事裁判の詳細な描写があります。
法律は弱者を突き落すことがあるかもしれませんが、法律を知っていればバカを見ることを免れたり、悪い奴らと戦うことも出来るということを暗示させる空恐ろしいインテリジェンスを主人公「萬田銀治郎」に感じる作品です。
このドラマは、主人公の「萬田銀治郎」は、もともと建設会社の社長である父親のもとに生まれ、銀次郎は裕福な暮らしをしていました。
しかし、悪徳商人の阿久津に騙された父親は、自殺へと追い込まれてしまいます。
そして母親も後を追うようにして自殺。その後に取り残された銀次郎は、大阪のドヤ街に流れ着きます。
このドヤ街で、「長老」をはじめとする住民に政治・経済・礼節等を徹底的に叩きこまれ、その後、金貸しの師匠・矢吹金造に金融のイロハを習い、ミナミのマンションの一室に自称「萬田銀行」「萬田金融」というヤミ金融を(「萬田銀行」と称することもある)を営むという設定です。
巷では、この主人公「萬田銀治郎」のモデルは、「和田忠浩」という人物だろうと、まことしやかに囁かれています。
「和田忠浩」という人物は、芸能界のご意見番、ゴッドねえちゃんと呼ばれ数々の代ヒット曲を持つ、和田アキ子の叔父さんなのです。
「和田忠浩」氏とは
「和田忠浩」は、ガッチリした体つきと大きな声が印象に強く残る人物のようです。
コワモテぶりは、兄の長女、つまり姪の「和田アキ子」さんも良く似ているとのもっぱらの評判です。
ドラマのように闇金融も営んでいたようですが、不動産業や金融業など14社を実質的に経営しバブル全盛期には総資産1000億円ともいわれ、この頃は本当に「ミナミの帝王」と呼ばれていたようです。
バブルの崩壊には勝てなかった「ミナミの帝王」!!
しかし、1991年(平成3年)バブルが崩壊すると地価が大幅に下落しました。
このあおりをもろに受け「和田忠浩」氏の経営の会社の業績が落ち込みました。
整理回収機構に利息込みで約267億円の債務を抱えるようになったのです。
平成17年9月に「和田忠浩」氏に対して破産手続きの開始の決定がありました。
その2ヶ月後の11月に、実質経営するゴルフ場運営会社の株式の差し押さえを逃れようと計画し、株の名目上の所有者だった社長を金容疑者にすげ替え、株も譲渡させて財産の隠匿を図った疑いで逮捕されました。
また、平成18年2月、破産管財人に申告せずに、知人の会社社長に融資していた貸付金のうち約1億1000万円を他人名義の口座に振り込ませ、回収した疑いでも逮捕されました。
「ミナミの帝王」は、ハッピーエンドで幕は降りることはなかったのです。